導入検討の前に
小水力発電の導入検討をされる前に、下記の最も重要な2つの基本事項をご確認ください。
1.誰が導入するのか?【導入主体者の決定】
導入に際してどのような組織形態が導入を実施するかにより、メリット・デメリット及び手続きが異なります。
- (1) 地方自治体(官公庁)
- (2) 土地改良組合・土地改良区
- (3) 株式会社(事業会社)・特定目的会社(SPC・IPP)
- (4) NPO法人・個人
組織形態は、単体だけでなく官民合同による事業形態として、
PPP(Public Private Partnership)やPFI(Private Finance Initiative)のような場合もある。
2.何の目的で導入するのか?【導入目的の明確化】
導入に際して、何が主目的で導入を実施するかにより、導入する機器の仕様が異なります。
- (1) FIT(固定価格買取制度)による企業・団体の売電事業(営利目的)
- (2) 企業団体のCSR、啓蒙活動、宣伝等(非営利目的)
- (3) エネルギー確保(自家消費・緊急電源等)
- (4) その他(エネルギー政策の転換、無電化の電化、多目的用途)
目的を明確化することにより、予算、時期、機器仕様、導入地点など最適な選択が可能になります。
小水力発電事業に向けた3つの方策
方策①再生可能エネルギー固定価格買取制度の活用
- ・ 政府は、再生可能エネルギーの固定価格買取制度を2012年7月1日に導入しました。
- ・ 小水力発電200kW未満の場合、1kWh当たり35.7円(税込)20年間の買取保証期間の中で、固定価格にて電力会社が全量を買取り、水力発電事業の売電収入の安定が得られます。(2015年時点)
方策②スケールメリットによる事業採算性の向上
- ・ 従来の水力発電事業は、1機1機のオーダーメイド型事業であり、1機あたりの発電機の初期コスト・運営コストが割高となっていました。
- ・ 特定範囲に標準化した発電機器を複数単位(例:10機程度)で設置し初期コスト・運営コストの低減を図ります。
方策③補助金に依存しない、資金調達スキーム
- ・ 従来の小水力発電事業は、国の補助金に依存した事業になっていましたが、国の財政から補助金は減少の一途を辿っています。持続性のある事業の普及拡大に向け、補助金に依存しない、民間資金のみを前提とした事業の資金調達を実施します。
- ・ 基本は、地域資源(エネルギー)の、地域(地産)による、地域(地域利益)の為の発電事業。特に地域資金の活用と地域利益の創造を図ります。
小水力発電による先進的な環境事業モデル地域へ
再生可能エネルギーの固定価格買取制度スキーム
再生可能エネルギーの固定価格買取制度は、政府が地球温暖化対策の主要3施策のうちの一つに揚げ、経済産業省が導入を決定し2012年7月1日より施行されました。
発電力 | 中小水力発電設備 | ||
---|---|---|---|
200kW未満 | 200kW以上 1,000kW未満 |
1,000kW以上 3,000kW未満 |
|
電力会社の買い取り価格 (税抜) |
34円/kW (35.7円税込み) |
29円/kW (30.45円税込み) |
24円/kW (25.2円税込み) |
買取期間 | 20年間 |
※2015年時点の売電価格で表記しています。最新の価格は 経済産業省ホームページ を参照ください。
スケールメリットによる事業採算性の向上
従来の小水力発電事業は、基本的に1基設置するだけのオーダーメイド型事業でしたが、製品の標準化により大量型の同機種のマイクロ水力発電機を、特定地域に短期間で設置することで、従来よりも高い事業採算性を実現します。
スケールメリット① 製造コストの低減
同機種を10~100機程度をまとめてオーダーすることにより、設計コスト、調達部品コスト等の低減を図り、1機当りの発電機価格を低減します。
スケールメリット② 設置コストの低減
発電機を特定の地域に、一定の期間内にすべて設置することで、発電機の移送コストの削減、1機当りの設置日数・時間の短縮等による設置コストの低減を図ります。
スケールメリット③ 運営管理コストの低減
地元における雇用の創生により、複数の標準化した発電機の効率的な運営・管理・メンテナンスを地元で行い、コストの低減を図ります。
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